海外ではよく食べるけど、日本だとあまり食べないもの。
その代表格が「羊肉」である。
例えば、台湾の高雄で食べる羊肉はわざわざ行って食べる価値があると思う。
(万人にお勧めはできないけど)
シンガポールあたりのホーカーで食べるスパイスの効いた肉も、たまに恋しくなるものの代表格だ。
もちろん北海道のジンギスカンなどは大変美味しく、物産展が来る度にそわそわしてしまうのは否めない。
ビストロに行ってラムチョップも素晴らしい選択だと思う。
しかし、もっと「海外で食べる羊料理」に触れたい時、我が家の選択肢は今のところこの店になっている。
ビストロひつじや
代々木駅からほど近く、新宿駅南口からでも徒歩圏内。
主にランチでの利用なのだが、繁盛店のためできるだけ開店直後に行くようにしている。
12時にもなればほぼ満席、人でごった返すことは間違い無い。
この店の魅力は、本格的なエスニック系の羊料理を大変リーズナブルにいただけること。
たとえば、先日私が食べた本日のスペシャル「マトンステーキ(150g)」は、パンとライス、サラダ、スープがついて530円というお値段。
いくら羊とはいえ、この値段で大丈夫なのだろうかと若干不安になる。
マトンはさすがにちゃんと火を通してあるものの、しっかりスパイスに付け込まれているのか意外なほど柔らかい。
そして臭みも余り感じられない。
(それだけしっかりスパイスの風味がついているということでもあり、かなり濃い目の味付けである)
手前のチリソース(たぶん)をつけて食べると、程よい辛味が追加されてライスがとまらない。
「倍払うから肉を倍にしてくれ」と思わずにはいられない感覚がある。
ちなみに、ランチではセットメニューもいくつかある。
スペシャルを食べておいて何だが、個人的なお勧めは「チュニジアのギョウザ」が入ったCのセットである。
薄い生地で餡と卵を包んだこの料理は、やや食べにくいものの、パンやライスとの相性がとてもよい。
スペアリブ、シシカバブどちらも美味しいので、ぜひ一度試していただきたい。
このランチメニュー、一つだけ難をあげるとするならば、ライスがやや柔らかいのがいつも気にかかる。
海外で食べるライスはたいてい硬いので、その点だけが少し気分に合わない感じがするのだ。
とはいえ、この値段でこの味とボリュームは文句のつけようがない。
これからも、羊が恋しくなればここに向かうことになるだろうと、そんな想いがよぎっている。
【手軽さ】繁盛店のため、予約が無難。ふらっと寄るのは並ぶのを覚悟で。
【トイレ】店内にあり。さすが日本。
【出演】みどり